【注意】UTM営業がきた!営業トークの落とし穴とは?騙されないための知識と見極め方

UTM(統合脅威管理)は、企業のセキュリティを強化する上で欠かせないツールとして注目されています。しかし、「UTM営業」には注意が必要です。

「UTMが義務化されました!」「UTMで対策しないとマルウェアに狙われますよ?」など、中には、知識のない企業を狙った悪質な営業トークや、誤解を招くセールストークも存在しています。

この記事では、

  • UTMの基本的な仕組み
  • よくあるUTM営業トークの手口
  • 信頼できる営業かどうかを見極めるポイント

をわかりやすく解説します。

UTMの導入を検討している企業の担当者の方は、だまされないためのチェックリストとして、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むのがおすすめな人
  • UTMの営業の話を聞いたが、内容に疑問や不安を感じている人
  • UTM導入を検討しているが、どのような基準で選ぶべきか悩んでいる人
  • UTMが本当に必要かどうか判断に迷っている中小企業の経営者やIT担当者
目次

そもそもUTMとは?わかりやすく解説

UTM(Unified Threat Management)とは、ファイアウォールやウイルス対策、迷惑メールフィルターなどを一体化したセキュリティ対策ツールです。

UTMでできること

UTMの主な機能には、以下のようなものがあります。これらの機能を一台でまとめて管理できるため、特に中小企業からの導入ニーズが高まっています。

  • ファイアウォール
  • 侵入防止システム(IPS)
  • アンチウイルス
  • コンテンツフィルタリング
  • スパム対策

これらの機能を一つのシステムでまとめて管理できるということは、運用の手間が軽減され、コストの最適化も期待できるのです!

中小企業におけるUTMの導入率

こんなにも便利で有効に使いたいUTMですが、中小企業のUTM(統合脅威管理)導入率は3割未満です。

バッファローが調査した「中小企業のセキュリティに関する実態調査」によると、 中小企業のUTM(統合脅威管理)導入率は3割未満であることが明らかになりました。

出典:中小企業のUTM(統合脅威管理)導入率は”3割未満”と明らかに【セキュリティーに関する実態調査】

UTMを導入するメリットとは?

営業トークでもよく出る「導入メリット」ですが、正しく理解することが重要です。

  • 各セキュリティ対策を個別導入するよりコストが安い
  • 管理が1つに集約されるため運用負荷が軽減
  • インシデントの可視化やレポート出力がしやすい
  • 人為ミスを減らせる仕組みづくりができる

ただし、これらのメリットは適切な導入が前提です。過剰な期待を持たされる営業トークには注意が必要です。

要注意!UTM営業に潜む3つの「落とし穴」

近年、UTMの需要が高まるにつれて、営業活動も活発化しています。

しかし、すべての営業が誠実とは限らず、過剰なセールストークや誇張表現に注意が必要です。

悪質な営業を見極めるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

「万能型」のように聞こえる誇大表現

UTMは、2025年2月現在、義務化されておりません。

このため、「UTMが義務化されています」という営業トークは誇張表現です。

さらに、UTMを導入しなくとも罰則はありませんし、中小企業における導入率は30%程度とまだ多くはありません。

この手の数字や罰則をチラつかせて営業してくる場合は真摯な営業活動ではないので、気を付けましょう。

「このUTMがあればセキュリティ対策は完璧です!」

このような言い回しは、過度な期待を持たせる典型例です。すべての脅威を防げるわけではないため、導入後のギャップに不満を感じる企業もいるでしょう。

意味不明な専門用語で押し切る

「IPSのシグネチャが自動更新されるから安心です」

言葉は正しくても、説明が不十分だと誤解を生む要因になりやすいでしょう。理解しやすく話せない営業は、信頼性を疑ってよいかもしれません。

他社製品を否定して自社を持ち上げる

「A社のUTMは性能が劣っていて危険です」

根拠のない他社批判や比較はコンプライアンス違反に近く危険です。事実に基づいた比較やデータの提示がない営業には要注意です。

さらに、実は、どのUTMも、基本的には機能的には大きな差はありません。このため、自社に合っているかどうかで選ぶべきであり、他社製品の批判をする会社は避けましょう。

UTMを営業された場合の検討ポイント

信頼できるUTM営業マンかどうか

UTM営業を受けたときは、以下の点を意識し、本当に信頼に足る営業マンかどうかチェックしましょう。

  • UTM導入の必要性をヒアリングしてくれるか(企業規模や将来的な通信量を考慮せず、即決を迫る営業は危険)
  • 管理のしやすさを具体的に説明してくれるか(操作画面の見やすさや直感的な使い方を、デモで説明できる営業マンは安心)
  • サポート体制について明確に説明できるか(サポートやアップデートが不十分な製品は、いざという時に機能しません)
  • 総コストの内訳を明示してくれるか(導入費用だけでなく、ライセンス更新やメンテナンス費用まで確認を)

本当に必要性があるか

まず、UTM(統合脅威管理)が本当に必要かどうかを慎重に検討することが重要です。

ただ、基本的には、社内に情報がある以上、どんな企業も検討したほうが良いものにはなりますが、企業の成長に伴い、UTMが将来的なトラフィック増加に対応できるかなども確認しましょう。

過剰なスペックになりすぎない真摯な業者を選びましょう。

機能の操作性

UTMを管理する上では、操作性についても求められます。

直感的に扱える機種であれば、社内のどんな人でもカンタンに使用できるためおすすめです。

また、リモート管理もできるUTMを選ぶことで、リモートワーク時も利用でき、管理業務の柔軟性が向上します。

さらに、企業のニーズに合わせてUTMの機能をカスタマイズできるかどうかも重要です。

フィルタリングのルールを設定できるなど、自由にカスタムできると良いですね。 

サポート保守

セキュリティは常に進化する脅威に対応する必要があり、UTMも例外ではありません。

ベンダーが定期的なアップデートやサポートを提供しているかも再度確認しましょう。

コストパフォーマンス

UTMの初期導入コストだけでなく、運用コストやライセンス費用も含めたトータルコストを考慮することが重要です。

投資対効果を評価し、企業のセキュリティ強化にどれだけプラスとなるか見極めなければなりません。

営業トークに騙されてしまいUTMの導入に失敗した事例

営業トークに騙されてしまい、UTMの導入に失敗した事例をいくつか見てみましょう。

違う商品が設置されていた

営業担当者の説明を鵜呑みにしてしまい、実際にはUTMではない別の商品が設置されていたケースです。

例えば、単なるルーターや一般的なファイアウォールが導入されていたことで、期待していたセキュリティ機能が利用できず、企業のネットワークが脆弱なままであったという事例があります。

UTM機能が未設定のまま稼働していた

UTMを導入したものの、設定が適切に行われていなかったため、実際にはルーターとしてしか機能していなかったケースです。

セキュリティポリシーやフィルタリングルールが設定されていなかったことで、本来期待されるべき脅威対策が全く機能せず、企業がサイバー攻撃にさらされるリスクが高まってしまいました。

これでは、UTMを設置した意味がありません。

不当に長い契約期間が設定されていた

営業担当者の巧みな話術に乗せられて、必要以上に長い契約期間を設定してしまったケースです。

長期間の契約により、企業は変更や改善を行う柔軟性を失い、コストがかさむ一方で、新しい技術や製品に乗り換える機会を逸してしまいます

UTMを導入しない選択肢もある?必要ないケースについて

すべての中小企業がUTMを導入する必要があるわけではありません

以下のようなケースでは、UTMを導入しない選択肢も考えられます。

業務内容的に高度なセキュリティが不要な場合

例えば、社内に機密性の高いデータを持たず、主に一般公開情報の管理を行う企業では、簡易的なセキュリティ対策で十分な場合があります

コストを抑えた運用を重視する場合

UTMの導入には、初期費用や運用コストがかかります。

特に、IT予算が限られている小規模事業者では、最低限のファイアウォールやウイルス対策ソフトのみで対応することも一つの選択肢です。

セキュリティリスクが低い業種・業態の場合

一部の業種では、ネットワーク依存度が低く、攻撃対象となるリスクが少ないため、UTMを導入しなくても問題がないケースもあります。

既存のセキュリティ対策で十分な場合

すでに複数のセキュリティツール(ファイアウォール、ウイルス対策ソフトなど)を導入し、適切な運用が行われている場合、あえてUTMを導入する必要がないこともあります。

クラウドサービスを活用している場合

近年では、クラウドベースのサービス(Google WorkspaceやMicrosoft 365など)が高度なセキュリティ対策を提供しており、オンプレミス環境の保護が不要なケースも増えています。

真摯に向き合っている会社を探しましょう

多くの中小企業はUTMやネットワークセキュリティの詳細について十分な知識を持っていません。

そのため、営業担当者が技術的な用語や複雑な概念を使って説明すると、顧客は誤解を招きやすくなります。

このため、悪質な営業が横行してしまうのです。

ITDではそういったUTMの導入に失敗してしまった企業様を多く見てきたため、真摯にサポートすることをお約束しています

業界歴の長い経験豊富なスタッフが丁寧に貴社の状況をヒアリングし、本当にお役に立てる形を模索して伴走します。

ぜひお気軽にご連絡ください。

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